植物の防寒対策(3)

植物の花がら摘み

 花壇に色とりどりに咲く花々や、お洒落に作られた寄せ植え。そんな花の美しさをできるだけ長く楽しむためには、植えっぱなしではなく、日々のお手入れが大切ですね。お手入れの中での基本的な水やりの他に大切なお手入れに、花がら摘みがあります。

 咲き終わった花を放置すると、見た目が悪いだけでなく、結実して次の花が咲きにくくなります。また、落ちた花びらを腐らせると、灰色かび病などの病気の原因にもなってしまいます。

 花がら摘みのやり方は、花の種類によって少しずつ違います。茎が柔らかいものは、手で摘み取って大丈夫です。ただ、ペチュニアは触るとベタベタするのでハサミを使う方がおすすめです。

 ビオラやパンジー、プリムラは、枯れた花茎の基部から摘み取って、できるだけ花茎を残さないようにします。

 チューリップなどの球根類は、花首(花と茎の境目)で切り取ります。葉や茎は、球根を太らせるために残しておきます。

 花が房状につくストックなどは、終わった花から順番に摘み、最後の花が終わったら花茎の付け根から切り取ります。

 バラの花がらは、枝の一番上にある五枚葉のすぐ下で切り取るのが基本です。残した葉の付け根から新芽が出てきますよ。

 日当たりの良い花壇に咲いている花は、次々と花が咲きますね。また、開花の最盛期の鉢花は、そのままにしておくと、すぐに株が疲労してしまいます。1日に1回は見回って、七部通り咲き終えた花は思い切って摘み取ってしまいましょう。

 

植物の防寒対策(3)

 人間にも辛い冬の寒さは、植物にとっても辛いものです。大切な植物を守るために、本格的な寒さが来る前に対策をしておく必要があります。

 耐寒性のある植物で、花壇に植えている植物は、株元にマルチングしてやることで冬越しできるものもありますが、室内にとりこんだ方が安心な植物も多くありますね。

 けれど、室内にとりこみたくても、衛生面や置き場所を考えるとなかなか難しいのが現状ですね。

 ベランダがある人は、ベランダを利用しましょう。同じ戸外でも、お庭とベランダでは、環境が大きく違います。お庭では冬越しできなくても、ベランダなら多くの植物が冬越しできますよ。特に、北風の当たらない南向きのベランダでは、直接霜が当たることもなく安心です。寒さに弱い花壇の植物を鉢上げして、ベランダで越冬させてやりましょう。

 手すりがフェンス状のベランダは、強風を避けるために風よけをしてやる必要があります。専用の風よけシートも売られていますが、すだれやレジャーシートなどでも代用できますよ。

 ベランダの中でも、置き場所にポイントがあります。寒さに弱いものは室内側に、寒さに強いものはフェンス側に並べてやってください。

 しっかり防寒したい鉢植えは、鉢カバーを使ったり、一回り大きな鉢に入れてやったりすると保温効果が高まります。2、3鉢なら、発泡スチロールや段ボール箱の中に入れておいても良いですね。昼間、天気の良い日は、箱から出して日に当ててやりましょう。

 たくさんの鉢植えをベランダで防寒したい時には、ワーディアンケースといって、植物を寒さや乾燥から守るガラスやプラスチックのケースがあります。大きさは様々で、ベランダにも設置でき、一度に沢山の鉢植えを管理できるのでとても便利ですね。日中は覆いを開けておき、夕方には閉めて使ってください。

 冬の寒さから守ってあげれば、春にはまた美しい花を楽しませてくれる植物たち。なかなか面倒な作業ですが、頑張ってくださいね。